『 NUMBER 』と『 ソワニエ 』
雑誌はお店や立ち読みが多いのですが、買ってでも読みたい雑誌に創刊号からずっとファンで読み続けている文藝春秋社のスポーツグラフィック『NUMBER』誌と、エフエム福岡の『ソワニエ』誌があります。隔週刊と隔月刊ですが店頭に出るのが楽しみですね。
前者は確か1980年代初めの創刊だったと記憶していますが、何たって有名な山際淳司の『江夏豊の21球』が掲載された例の雑誌です。野球、ラグビー、サッカーに留まらず、マイナースポーツにもスポットを当てて(オリンピック前しか話題にならないようなスケルトンの越選手や女子ラグビーなどなど)選手から上手く選手心理を引き出したインタビューや背景を踏まえながらの解説など読みどころ満載で、僕としてはボート&オートレース、競馬以外は大体読んでいます。
後者は弓削聞平さん(僕の中では「カリスマ外食家!」です)編集の福岡のレストラン、バル、居酒屋などの紹介雑誌で、以前は文栄出版社から出ていた『epi』が廃刊となりエフエム福岡から名前も変えて再刊行したみたいです。最近よくあるフリーペーパーの広告だらけのお店紹介と異なり、各号ごとにテーマがあり西中洲を掘り下げたり、昨年オープンした店で力強く評判の良い店を取り上げたり…。年間自称1,000回外食をしている弓削さんの眼で見て舌と胃袋で味わっていいと思うお店しか紹介していないわけですから、ハズレがそうあるはずもありません。
そんなわけで、ハマっているのですがこの二つの雑誌には共通の匂いがあります。取材される側(選手、チーム、お店)と取材する側の信頼感とお互いへのリスペクトが文章や写真に感じられる、ということです。後者の雑誌名「ソワニエ」という言葉はフランス語で「上客」という意味だそうです。お店や選手も客や編集者、記者を選ぶ権利があり、お店は客も含めてのお店を形成しており、またスポーツの世界でも選手と記者の関係を含めてのファンへの伝播、そしてその競技への関心や競技人口の拡がりなど、良い方向へ持っていけるということではないでしょうか。客も記者も編集者もカメラマンも努力して、お互いが敬意を表しお互いの居心地やリズムやいい意味の緊張感などを持った持続的な関係を作っていくことが大事である、そう言っているような感じがします。それが「ソワニエ」=「上客」なのだと思います。前者では中田英寿、本田圭佑、イチローなどの個性の強烈な選手から本音や考えを誤解なく引き出せる記者は限られた人のようです。その記事自体に文と写真は必ず名前が冒頭に記載されているので、読む方もこの人が書いたのであれば、いいインタビューだろうなと思って読みます。故山際淳司もその一人でした。
取引先とラプロス、ラプロスと顧客、管理組合などとの関係もこの「ソワニエ」としてお互いリスペクトできるいい関係でありたいものです。だからこそ、まだまだ未熟な若いラプロスにどうぞ皆様温かくも時には厳しいご指導を何とぞよろしくお願いします!
代表取締役 樋口繁樹
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