2025年9月のメッセージ

区分所有法が23年ぶりに改正されました!

らぷれたー

 マンション再生の業界に身を置くものとして節目となる重要な区分所有法改正が、今年5月23日の参議院本会議で可決成立しました。23年ぶりの法改正で新聞やTV、ネットニュースなどでも取り上げられましたので、ご存じの方も多いと思います。

 耐震上NGのもの、外壁の剥落の恐れのあるもの、あるいはバリアフリーが実現できていないもの、などの条件を充たせば、建替え決議要件が5分の4以上から4分の3以上に緩和されます。また共用部分改修と専有部分の改修を同時に行う1棟リノベーションについては改正前には定めがなく、民法に従って全員合意だったものが、5分の4(建替えと同じく条件を充たせば4分の3)以上の多数決で可能になりました。来年4月1日からの施行となります。

 80%以上が75%以上に緩和された場合は、50戸のマンションでいえば2戸(2名)賛成票が少なくても可決される、これだけ聞くと大して緩和されたような気にはなれないかもしれません。だから急に建替え現場や一棟リノベーション現場が増えることに繋がるかというと、そこは簡単にはいかないでしょう。ただ、再生検討現場での肌感覚から言えば、5分の4以上の時は「そりゃー簡単にいかんね〜」だったのが、管理規約改正や管理組合の法人化で4分の3以上の重要決議を経験済みの管理組合さんは、経験した強みで、「条件が整えば何とかなるかもしれんな〜」になる可能性はあります。つまり心理的なハードルが下がって再生検討を積極的に進めるようになるのではないかと。

 いずれにせよ築40年、50年物件は増えていく一方で、何らかの手を打たないと居住用の財産として立ち行かなくなってくる現場は一定数あります。もちろん計画的に修繕積立金を値上げしながら、2回、3回と大規模修繕・改修を行ってきて、管理組合がしっかり運営されている現場は、耐震上OK、躯体の手入れOK、バリアフリーOKなどの条件が整えば、80年〜100年と現建物をしっかり維持していくことも充分可能だと僕は思います。

 ただ、マンション再生を成功へ導くのは、管理組合の理事会、委員会に熱心なリーダーがいるか、そして熱心だけでなく、会として方向性を共有できているかが大きな要因であることも事実です。今回の法改正で再生検討が課題となっている管理組合が、少しでも多くの現場で再生検討に着手したり、あるいは検討に弾みがつくことを願っております。

代表取締役 樋口繁樹

 

この投稿をシェア

Share on Facebook
Share on Twitter
らぷれたー

2025年9月のメッセージ

区分所有法が23年ぶりに改正されました!  マンション再生の業界に身を置くものとして節目となる重要な区分所有法改正が、今年5月23日の参議院本会議で可決成立しました。23年ぶりの法改正で新聞やTV、ネットニュースなどでも

続きを読む »
らぷれたー

2025年7月のメッセージ

新池のカモたちは何処へ?  今年はカモの姿が全然見られませんでした。わが家の近くの新池の話です。例年GW前後の時期は雛鳥を数匹従えて母親鴨がスイスイと泳ぎ回っているのですが、今年は雛鳥どころか、カモ自体がいない(来ない?

続きを読む »
眼科

2025年5月のメッセージ

目は大切にしましょう!  高校2年頃から目が悪くなり眼鏡をかけるようになりました。左目がぼやけて黒板の字が見えづらくなり、眼科で仮性近視と診断され目薬で治療を試みますが復活せず、以降眼鏡人生を歩み始めます。眼鏡をかけた初

続きを読む »