2022年7月のメッセージ

『 真鴨を囲むコミュニティ 』

久しぶりにわが家近くのウォーキングコース、平尾新池の真鴨のおはなしです。

今年は、真鴨カップルは一時は最大5組くらいいたのですが(数えながら歩いてます…)、小鴨を育てる環境ではない!ミドリガメやカラスや野良猫などの強敵がいる!と産み育てる場所を引っ越したのかどうか、うち2組のカップルからだけ雛鳥が誕生しました。

ツクシオオガヤツリの草むらの中で孵化した後に、コソコソーッと茂みから顔を見せたのがGWのとある一日。雛鳥は片や1羽、片や12羽でした。さて今年は何羽飛べるようになるまで生存競争を勝ち抜くのか~!毎朝数えながらあるいています。最初の数日で1羽の雛鳥の方は姿が見えなくなり、12羽の雛鳥の方は11→9→7→5と数が減ってきました。厳しい生存競争の世界ですよ、ホントに。

午前6時台のウォーキングorジョギングor犬のお散歩グループ?は皆、真鴨を愛する方たちで、おはようございます~!から挨拶が始まり『昨日まで8羽だったのに1羽カメにやられたよ~』とか『この5羽は誕生日が5月1日だからもう1ヶ月なる、もう少し頑張れば飛べるようになるから何とか生き延びてほしいね~』などと、パンとか餌をやりながら口々に(真偽のほどはわからない)最新情報を口にしながら立ち話をしては、またコースに戻ります。

圧巻は某小学生高学年の子。最初12羽を発見したのは僕です!と言ったわけではありませんが、毎日朝観察して最初からの数の減り方を的確に把握しています。この調子でいくと、岡山県でセミの生態を調べて≪セミの寿命1週間≫の定説を覆したことで3年前に新聞誌上を賑わした高校生博士くらいになれるかも。頑張れ!西高宮小の君!

そんな感じでこの池周辺の住民のコミュニティの中心に真鴨の親子、雛鳥たちがドンと座る季節なんですよね。
 写真は親離れして自立した頃に撮ったものです。排水調整の小さなプールの中が安全とばかりに雛鳥たちが苔などを食べているところです。池から降りてきても、上がる時に苦労するので、町内の真鴨を愛するどなたかが煉瓦などでステップを作ったのだそうです。もう一つはそれを対岸から見守る母鴨。自分たちでしっかり生きていくんだよ~とエールを送っているのだと思います。(たぶん…。)

ちなみに、ツクシオオガヤツリは天然記念物で福岡で発見され、今も福岡では福岡城跡のお堀のみに生息する、と言われていますが、西高宮小学校の近くの平尾新池にも立派に生息しております。

代表取締役 樋口繁樹

 

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