2017年5月のメッセージ

『 早熟晩成 』

 

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 大相撲が若貴時代以降、久方ぶりに盛り上がってきました。

 横綱稀勢の里の登場です。

 初場所での初優勝後の横綱審議会で満場一致で推挙され新横綱の誕生、待ちに待った日本人横綱で沸いた大阪春場所は一気に12連勝。全勝優勝も期待された中で、13日目の日馬富士との対戦でまさかの左肩の負傷。なかなか筋書き通り格好よくいかないよね~、でも休場で準優勝でも充分に新横綱の責任を果たしたよ~、ありがとう稀勢の里!と一ファンとして気持ちを納得させていたところ、何と14日目に志願出場!

え~!稀勢の里が師匠の故隆の里親方から学んだ横綱の責任とは皆勤で土俵に上がることなのか!と改めて別の感動でいっぱいになり、14日目に鶴竜にさすがに力入らず一方的に敗れた時(余談ながら、この勝負がついた後に転んだ稀勢の里関にリスペクトの眼差しで手を差しのべた鶴竜にも僕は感動しました)は、しょうがない、でもこの状態でもファンに期待を持たせながら、土俵入りもしっかり務めた横綱は凄い、とまたまた納得させていたのに、千秋楽も出場。

そこで照ノ富士に本割りと決定戦2番続けて勝つのは、この肩の状態ではさすがに不可能でしょ、でも15日間皆勤で本当にご苦労様、感動しました。と気持ちは納得、自己完結していたところに、連勝での奇跡の優勝です。参りました~。テレビで観て(しかも生中継でなく夜のニュースで観たのに)泣けてきました~ほんと。

 稀勢の里いわく、自分は《早熟晩成》タイプである、不器用だけどコツコツと自分を追い込んで努力を惜しまない、方向性を信じ信念を持って進んでいくのだ、と。

早熟晩成とはすごい言葉だなと思います。持って生まれた才能を生かせてなお努力を怠らない力士しか、そもそも大関になれないでしょう。さらにその先も、自分の中で妥協を許さずに自分の肉体年齢はマイナス5歳の25歳とし、40歳までは横綱を務めようと。

師匠の隆の里関も糖尿病を克服して、身体に筋肉をつけ千代の富士全盛時代に対戦成績で勝ち越し全勝優勝も数回の、おしん横綱と呼ばれた凄い芯の強いイメージの求道者タイプの力士でした(千代の富士ファンにとっては憎たらしいライバルだったでしょうが)。

 前にこの欄でイチロー選手や三浦知良選手のことを書きました。あと、最近現役を引退した浅田真央選手。皆、自分の追い込み方が、半端ではありません。一流アスリートとしての責任感も凄いです。

でも原点はその競技を愛している、そして自分とその競技を育ててくれるファンごと愛している、ということなのかな~と僕なりに思ったものです。

浅田真央選手の引退会見も泣けました。僕の愛読書『NUMBER』誌の引退特集号17万部が数日間で売り切れて3万部増刷したそうです。長くなりそうなので、浅田選手のことは別の号でまた書きますね。

代表取締役 樋口繁樹

 

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