2017年11月のメッセージ

『 秋を感じる 』

 

IMG_1818

  秋深まる季節、我が家のマンションの1階玄関前のキンモクセイの香りが朝の出がけにふと心を和ませてくれます。春の沈丁花とともに、僕の大好きな季節感を感じさせてくれる香りです。

運動会、文化祭、食のイベントなど、秋は季節を感じさせる催事には事欠きませんが、ふと一瞬目の前をよぎっていくような、自然界の香りや風景の方が僕としては季節を実感できます。

 先日は朝のウォーキングコースの池の脇に赤や白の彼岸花が一気に咲き誇り、お彼岸前のまだ夏が続いているような30℃近い暑さだったのに、どこに体内カレンダーがついているのでしょうか?と不思議な気持ちがしたものです。でも、おかげで忙しさにかまけてお彼岸に実家に帰れない不義理を思い出し、心の中で先祖にお参りできました。

 風景もそうですが、香りは特に過去の思い出や出来事が一瞬に甦ってきますよね。それも好い香りは、懐かしい、また良い思い出とともに。キンモクセイは一人暮らしにも慣れて気持ちも乗ってきた大学1年の学園祭のころの思い出が最初に浮かんできます。なぜか松田聖子の「風立ちぬ」というヒット曲とともに。(今や懐メロですが…)

 山の野焼きの草やわらの焼けた匂いは、小学生のころの晩秋の故郷の遊んで遅くなった肌寒い薄暮の帰り道を思い出したりします。この場合は、黄昏泣きという言葉があるようにちょっぴり切ない気持ちもよみがえってきたりします。

 プラスの志向で前に前にと事を進め、また時間を進めたがる僕たち現役真っ盛り世代にとっても、香り、風景、音楽などをきっかけとして昔を振り返り懐かしむ、立ち止まって見る、ちょっとした心のゆとりも必要かもしれませんね。

五木寛之の「孤独のすすめ」というエッセイに円熟期を迎えた人生の楽しみ方でそんなことが書いてありました。

過去や思い出を振り返ることは決してマイナスの作業ではない。しみじみと過去を思い出し自分の人生をなぞっていく、孤独を恐れずにむしろ楽しめる幸せな時間…、だそうです。

現役世代にも当てはまりそうですね。

とはいえ、日々の 時間のやりくりの中では、円熟期の境地で楽しむところまではなかなか至りませんが、ま~、秋の夜長にそんな 時間を過ごすのも一興かと思う次第です。

代表取締役 樋口繁樹

 

この投稿をシェア

Share on Facebook
Share on Twitter
らぷれたー

2025年7月のメッセージ

新池のカモたちは何処へ?  今年はカモの姿が全然見られませんでした。わが家の近くの新池の話です。例年GW前後の時期は雛鳥を数匹従えて母親鴨がスイスイと泳ぎ回っているのですが、今年は雛鳥どころか、カモ自体がいない(来ない?

続きを読む »
眼科

2025年5月のメッセージ

目は大切にしましょう!  高校2年頃から目が悪くなり眼鏡をかけるようになりました。左目がぼやけて黒板の字が見えづらくなり、眼科で仮性近視と診断され目薬で治療を試みますが復活せず、以降眼鏡人生を歩み始めます。眼鏡をかけた初

続きを読む »
十日恵比須神社

2025年3月のメッセージ

十日恵比須神社に参拝してきました  関東、関西の方で九州にあまり縁のない方は、九州=暖かいと思っておられて、冬に福岡に出張に来たりすると寒いのでびっくり!なんて言われることが良くあります。福岡市は地元の皆さんは百も承知の

続きを読む »