『 羽生選手の魂を揺さぶった演技 』
平昌冬季五輪前半の段階の今日現在、日本選手のメダルラッシュに沸いてます。メダルの色は何色でも…と思うのですが、そうは言っても銀と銅が続くので、日本の金メダル第1号は果たしてどの競技なのか、と思っているところで羽生結弦選手の男子フィギュアの日を迎えました。 怪我がなければ本命中の本命だった羽生選手が復帰後初の公式競技が五輪という大舞台で、しかも4回転ジャンプを何回も跳ばないと勝てないという高レベルの戦いに参入できるのか? ファンの皆も五輪の舞台に間に合っただけで本当に良かった!あとは正直観ている皆、祈るような気持ちだったと思います。 ショートプログラムの完璧な演技は鳥肌が立ちました!でもそれはそれで、今度はフリーの4分半を演技できる実戦の体力が回復できているのか?フリーもまた、ファン皆祈る気持ちで観ていたはずです。後半の疲れている時の4回転などの高度な技は高得点になるというのは、故障明けの羽生選手としては不利です。 フリーでの最初の4回転見事に成功してまた鳥肌が立ちました。それでも後半のジャンプまで体力が持つのか?行けー!頑張れー!とこちらまで手に汗握って応援しました。後半さらに後半の4回転ジャンプなど2度ほど着地で踏みとどまった時は、痛めた右足首ですべて着氷して足がもつのかというくらい、ギリギリの状態だったと思います。 優勝選手インタビューで『右足に感謝しかないです。』という言葉には泣けました。どのスポーツでも名アスリートは皆、体のパーツパーツと対話しながら手入れを怠らないのは当然の世界なのでしょうが、羽生選手は誰も届かない高みにチャレンジするための4回転ルッツの練習で怪我をしたわけです。だからこそ、「右足よ、最後までもってくれ」と祈りながらの演技だったのでしょう。 終わった後の余力を全く残していない、フラフラの状況、それでも息を整えて四方に深々と御礼をする羽生選手。まさに「魂を揺さぶる4分半」でした。今回は、ショートプログラムで失敗して17位に沈んだジャンプの名手米国のネイサン・チェン選手の2日目フリーの演技も、ソチ五輪の浅田真央選手の2日目フリーの演技に勝るとも劣らない魂の演技でフリーの得点として羽生選手を大きく上回りました。ネイサン・チェンの4回転ジャンプをすべて完璧に演技した状態を超えるために、羽生選手もまた4回転5種類すべてを習得しようとしたのでしょう。
オランダ留学して勝者の哲学を肌で学んできた女子スピードスケートの小平奈緒選手もそうですよね!この2つの事の凄さと感動を五輪はいつも僕たちに思い起こさせて突きつけてくれます。 |
代表取締役 樋口繁樹
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