2019年7月のメッセージ

『 社会人として、仕事人として 』

 

 人間のあり方を学ぶため、また経営の指南書として、松下幸之助氏、ピーター・ドラッカー氏、稲盛和夫氏、中村天風氏など様々な本を読みました。その中で僕の机の上に20年前の創業時から、自分なりに6ヵ所マーカーを引いている1枚のコピーが机上のシートにはさまれています。

 起業時に、僕より10年早く27才で独立した同年代の友人であり取引先でもある社長からプレゼントされた松下幸之助氏の本の中にある、【商売戦術三十ヵ条】「昭和11年発行『松下電器連盟店経営資料』」です。

僕の中でここだ!と起業当時思ったのが次の6つです。

【第六条 売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永久の客を作る】

 この≪永久の客を作る≫というフレーズの大きさに心を打たれました。

【第八条 資金の少なきを憂うるなかれ。信用の足らざるを憂うべし】

 お金は稼げれば短期間で取り戻せるが、一度信用を失うと取り戻すのに長い時間がかかる、とも松下幸之助氏は言われています。

【第十一条 無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ】

 これも売る側の信念と本気を問われる、安易な客への迎合もだめという高邁な考えです

【第十八条 紙一枚でも景品はお客を喜ばせるものだ。付けて上げるもののない時は笑顔を景品にせよ】

 中村天風氏の名言にも「努めて笑うようにしてごらん」という言葉があります。

【第二十六条 「あの店の品だから」と信用し、誇りにされるようになれ】

 品だけでなくその品を売った店の信用まるごと買って頂いているのだと肝に銘じなさい、ということだと思います。

【第二十八条 店先を賑やかにせよ、元気よく立ち働け、活気ある店に客集まる】

 これに加えて、整理整頓、店の中と外の清掃の大切さは経験としていつも思います。セキュリティの内側に大きい応接室があるので、事務所の雰囲気や様子、机・棚の整理整頓ぶりはお客様からは一目瞭然です。

 昭和11年発行の経営資料ですから80年以上前に作られたものですが、こうして改めて読み返してみると、どれも今も色褪せることがないどころか、いまだに心に響いてくる言葉ばかりです。真実、本質を捉えている考え方は時代を超えて心に直接入ってくる、普遍性を持っていると感動します。

AIだとかIoTだとか、人間がやる仕事が少なくなってくる、とよくメディアを通して耳に入ってきますが、普遍的なこういった考え方が頭のてっぺんからつま先まで染みわたっている、そんな人間が集まっている組織は強いと思います。ラプロスはそんな会社を目指したい。20周年を迎えるにあたり、改めて初心に立ち返りたいと思います。

20社長 

代表取締役 樋口繁樹

 

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