『 三つ目の愛読誌のこと 』
以前この欄で、僕の愛読誌『スポーツ・グラフィックNUMBER』『ソワニエ』の二誌を紹介させて頂きました。
嬉しいことに今年に入り新たに愛読誌が1つ加わりました。『致知』(致知出版社)です。
知る人ぞ知る、でも知らない方も実は多い人間学を学ぶ月刊誌です。広く知られていないのは書店で売られていない定期購読のみの雑誌だからでしょう。
きっかけは新聞広告で、隈研吾氏(「新国立競技場」設計の著名建築家です)と栗山英樹氏(プロ野球「日本ハムファイターズ」監督)の対談号に興味を持ったからでした。加えて稲盛和夫氏、王貞治氏が推薦していたこともあり即申込みました。
以前から取引先の同世代社長お二方から雑誌の名前を伺ったことはあったのですが、機会を逃していたという訳です。何がきっかけになるか、本当にわからないものです。
われらがホークスのライバルチーム監督ではありますが、栗山監督のにじみ出てくる人間性と真摯な姿勢には以前から同世代(同学年です)としてリスペクトする気持ちを抱いていました。栗山監督は野村監督と同じく、野球人たる前に社会人として人間を磨くことを指導していることでも有名です。監督就任当時は新人選手の入団時に何と渋沢栄一の『論語と算盤』を一名ずつ渡していたそうです。
びっくりですよね!でもなかなか若い選手には難しく効果的ではないと、今は致知出版社の『小さな人生論』(1~5)を入団時に渡しているそうです。これは致知の各号の巻頭言を集めたもので、珠玉の言葉がちりばめられています。
40年以上『致知』を発行し続けている藤尾秀昭氏(編集人、致知出版社の社長)の深掘りされている言葉の力に凄く刺激を受けるとともに、自分なりに今までの在り様を振り返り、未来を勇気づけられる本と出会えました。早速今年の新入社員には1、2巻をプレゼントしました。
そして今月号の特集は、『読書尚友』―吉田松陰の「士規七則」の中に出てくる言葉で、人が歴史に通ぜず古の聖賢を師としなければつまらない人間になってしまう、という教えです。弘法大師の「人の相知ること、必ずしも対面して久しく語るのみにしもあらず」という言葉とともに、書物を通して「師」と「友」を知ることはできる、と巻頭言にあります。
この秋またどんな書物に出会えるか楽しみです。もちろん、食欲の秋・・・も楽しみです。
代表取締役 樋口繁樹
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