『 勇気を出した善意 』
久しぶりにウォーキングの時の話をします。
早朝のウォーキング、ラジオ体操、真向法は日課でもう10年以上続けています。休日は、とくに晴れの日は午前中か夕方の気持ちの良い時間帯に歩くようにしています。
休日のある昼下がり、小雨が降る中、傘をさしてウォーキング中のお話。つがいの鴨が数組池を泳いでいてそろそろ求愛の季節かな~、何て思いながら歩いておりました。
歩き始めた時から小学生低学年の男女合わせて5人組が池の石段辺りで遊んでおりまして、あ~そう言えばわが息子も低学年の頃は木曜会とか派閥の会合のような名前をつけて、平日の夕方学童保育仲間と暗くなるまで遊んでいたな~なんて思いを巡らせていると、唐突にその内の1人の男の子が近寄って来て、「すみません!」と声をかけられ、一瞬何を聞かれるのかな?と身構えたら、「雨、もう止んでますよ~!」ですって!
どうも歩くときには変に歩くことに集中するクセがありまして、あらほんと!てな感じで、こっ恥ずかしい思いをしながら、でも精一杯取り繕いながら、「ありがとうね~、教えてくれて!」とかろうじて大人(・_・?)??な言葉を何とか返して傘をたたみました。
想像ですが、「あのオジさんに雨がもう止んでいることを教えてあげなよ!」「イヤだ~わたし恥ずかしい」「おれもヤダ」「お前行けよ」てな会話が繰り広げられている中を、僕は要らない傘をさして黙々と歩いていたわけですね、多分~。
つい数日前に同年代の仲間との飲み会で、
「もし電車で子供や中高生から『どうぞ』って声をかけられ席を譲られたら、素直に《どうもありがとうね!》って御礼を言って譲ってもらう?それともまだ〈年寄り扱いするな!〉とばかりに《いいよ~!次で下りるから~》てな感じで善意を無駄にして伸び行く少年少女の芽を摘むのか、君ならどうする?」
みたいな話を酒の肴にしていたところで、飲み会の結論を実践する事になりました。
考えてみれば、自分が中高生の頃、“席を譲る”というのはカッコつけているみたいだし、恥ずかしくもあり、なかなか自然には出来ないことでした。少しの勇気と言い訳との闘い?が必要でした。
もし断られたら、心が少しだけ折れて次の機会に声をかけるエネルギーも少なくなっているかもしれません。勇気を出した善意は相手の気持ちもおもんばかり快く受けるべし、というお話でした。
ではまた次号でお会いしましょう!
代表取締役 樋口繁樹
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